「はー…」
「ため息を吐くと幸が逃げるぞ」
「うおわっち!!」
突然後ろからかけられた声にビックリして思わず声を荒げる。
「って、へ?シノ!?なんで、任務は!?」
「………もう終わった」
「うっそ…だってお前二週間以上はかかるって、まだ五日目だぜ!?」
「………(数えていたのか)、今日は…お前の誕生日だろう」
そう、何を隠そう今日七月七日は七夕兼俺の誕生日だ。
シノと付き合い始めてからもう三年経つが、最初はシノのことだから、俺の誕生日なんて覚えていないだろう
という風に思っていたが、嬉しいことに前二回とも忘れることもなくちゃんと祝ってくれていたのだ。
がしかし、今年からシノは単独任務が大幅に増え、一緒にいる時間が少なくなっていた。
しかも災難は重なり、ちょうど誕生日をはさんで二週間ちょいの任務が与えられてしまったらしかった。
だから、今年は寂しく(まあ他の奴等も祝ってはくれるが)過ごすか…、と、冒頭のため息に戻るのである。
「え、誕生日…って、シノ…お前、もしかして…」
「……っ、否、勘違いするな、たまたま早く終わって帰り着いたらお前の誕生日だっただけだ」
なんということか、わざわざ俺のために任務を早く切り上げたという。
それだけでもう俺は有頂天なのに、こいつは俺を天国へ昇らせるつもりらしい。その手には可愛らしい小包が。
「な、なぁ、シノ。その箱、俺にか?」
「む…。そうだ、任務先でたまたま見つけたのでな」
さっきからたまたまを強調しているものの、残念なことに俺には丸分かりだ。
「では、俺は火影様に報告書を届なければならん。…後でな」
そう言ってふっと消えたシノが愛しすぎて、周りなんて気にせずに
「シノーーーーー!!!!!!大好きだーーーーー!!!!!!!」
なんて叫んでしまうのだった。
「…やっぱり、シノはシノ…か……ハァ…」
プレゼントの中身を見れば、ビーフジャーキーが入っていた。
シノからのプレゼントはなんでも嬉しいが…
「毎年はなぁ…ハァァ…」
HAPPY BIRTHDAY,犬塚キバ!!
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キバ誕SS!!
フリーということで、『曲がったハナメガネ』様から頂いてきてしまいましたっ!
思わず顔がニヤけてしまいますよvv
ツンデレシノ――――――!!
二週間以上かかる任務を、キバのために五日で終えて来るなんてっ!
さすがシノっ! すごいぞシノっ! これも愛の成せる業!
しかもそれを『たまたま』早く終わって、プレゼントは『たまたま』見つけた…だなんて―――っ!
「シノ―――――――!!!!!! 大好きだ―――――――!!!!!!!」
もう、私が叫びたいっ!!!(っていうか叫んでる)
でもってオチも、さすがシノ!
やっぱりキバにはビーフジャーキーですよねっ!
他には思い付かないですよねっ!
・・・・・・・。
キバ、どんまいっ!(爽笑)
スガメネ様、御馳走様です!!!