シカマルの朝
昨日わざわざセットした目覚まし時計の音に目を覚ます。
が、シカマルは布団に寝そべったまま動かない。
動かない理由は、説明するまでもない。
めんどくさいからである。
その内に、目覚ましの必死なこうるさい音は止まった。
より正しく言えば、止められた。
ちらりと目覚まし時計の方向に目を遣れば、こちらも寝起きの人間がベッドに腰掛けている姿が見える。
しかしシカマルと違って、もう身支度を始めようとしている。
このままうだうだしていると、恐らく小言を言われるに違いない。
それも面倒臭いので、シカマルも仕方なく起き上がった。
上体を起こして窓の方に目を向けると、カーテンから漏れる朝陽が眩しい。
のらくらとベッドから降りてカーテンと窓を開ければ、清々しい朝の新鮮な空気が入り込んでくる。
その、目覚めたばかりの世界を前にして、シカマルは思いの丈を呟いた。
「今日も一日が始まんのか……めんどくせぇ…」
「……………シカマル。朝からそれはやめろ」
これが、奈良シカマルの爽やかな一日の始まりである…。
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あとがき
11月8日のアニナル初っ端を受けてのSS。
大事な一日の始まりである朝にあのテンション……!
詳しくは感想文で述べていますが、やっぱりシカマル好きです。