※ヒナタ→ナルト前提です。




はい、と差し出されたのは、縦が約15cm、横約10cm、そして厚みが3cm程度の直方体で、包装(ラッピング)された物だった。
ぱあぁああと顔を輝かせたナルトに対し、サイは瞬きをしただけで表情は変えず、それを受け取る。
「サックラちゃんのチョッコレーェト~!!」
「いっとくけど、義理なんだからね!」
「分かってるってばよ~」
あからさまに浮かれた様子で貰った物を天高く掲げ、挙げ句頬ずりまでするナルトに、サクラが腰に手を当てて釘を刺す。
それでも嬉しいらしいナルトは、エヘヘヘヘ~とだらしなく笑った。
「…義理というと…つまり、これが『バレンタインチョコ』というやつか」
そんなナルトの様子を横目にしながら、ふと自分の貰った物に視線を落としてサイが言う。
包装紙は、赤を基調に白と桃色で彩色されたもので、ナルトが貰った物と全く同じ。
ただ一つ違うのはリボンの色で、ナルトは金色だがサイのは銀色だった。
「あら、なに? サイ、バレンタインチョコ貰った事無いの?」
「………まぁ…今まで行事は関係無かったから。知識としては知っていたけど…」
少し驚いたようなサクラに答えるサイ。
過去も未来も、名も感情も無い根には、浮世の行事など絵空事のようなもの。
それが今、サイはその浮世の中に居て、絵空事だったバレンタインのチョコレートを手にしている。
どちらも現実だというのに、鏡合わせのような正反対の現。
不思議と、どちらか一方は夢のような気がしてくる。
どちらが夢でどちらが現実かは――知らないが。
「なあ、なあ! サクラちゃん、これってもしかして……手作り?!」
そんな事を無感動に思っていると、隣で浮かれていたナルトが声を上げた。
見れば早速包装を解いていて、チョコレートの箱を開けている。
そしてその中身はどうやら、市販の物ではなくサクラが作った物らしい。
「ま…まあ、一応、私だってチョコぐらい作るわよ…!」
期待と歓喜に満ちた顔を向けるナルトに、サクラは僅かに頬を染め、ぷいっと顔を反らして突っ慳貪に言った。
サイも包装を丁寧に取って開けてみれば、ナルトの中身と同じように、手作り感溢れるチョコが上下に5粒ずつ、計10粒並んでいる。
それを見てへぇ…と感心しながら、しかしふと、サイは呟いていた。

「これ…食べても大丈夫なのかな…」

そしてその呟きはサクラにしっかり聞こえたらしい。
「ちょっと、サイ……?」
呼ばれて顔を上げれば、サクラは何故かピクピクとこめかみと口の端をひくつかせながら、恐ろしいほど満面に笑みを浮かべていた。
「え…?」

パアンッ、パアンッ!! という音が、木ノ葉の浮世に響き渡った。



Kaleidoscope Youth~万華鏡青春時代~



「……なんでオレまで叩かれるんだってばよ…」
川沿いの道を歩きながら、頬を押さえたナルトがぼやく。
サイもまた痛む頬を押さえて、ナルトの隣を歩いていた。
「……『ついで』ってやつかな」
「何が、『ついで』だ!! だいたい、お前が余計なことゆーから、サクラちゃん怒って行っちゃったんだぞ?!」
「それは、隊長達にもチョコを渡しに行くってサクラが…」
「だったら! オレ達と一緒に行って『ついで』に渡せば良いだろうがっ! オレ達もヤマト隊長んとこに行くんだから!!」
「ああ…」
ぽん、と合点したように手を打つサイ。
そんなサイに、ナルトはぶつけたくともぶつからない憤りを持て余し、あ~もお! と叫ぶとガックリと項垂れた。
と、そこへ。
「ナ…ナルトくん!?」
と聞き慣れた控え目な声が――しかしどこか悲鳴にも近い響きを持って――聞こえてきた。
んあ? と顔を上げれば、そこには矢張り見知った人物が………二人居た。
「ヒナタ! キバ!」
「ワンッ」
「…と、赤丸」
自分も忘れるなと言うような一吼えにもう一匹付け足して、ナルトは再び「何やってんだってばよ…」と二人に話し掛ける。
だがふとキバの持っている物に目を留めると、大声をあげた。
「あ! それってば、もしかしてヒナタの…!」
「ん?…ああ。ヒナタのバレンタインチョコだぜ。良いだろ~」
その声を聞いたキバがにんまりと笑い悪乗りして応えれば、売り言葉に買い言葉、ナルトも負けじと言い返す。
「なっ、何言ってんだってばよ! お、オレだってサクラちゃんにもらったんだからな! しかも手作り!」
「へんっ! ヒナタのだって手作りだ! それにサクラのチョコとヒナタのチョコ、どう考えたってヒナタのが美味いに決まってんじゃねーか」
「んな事、食ってみなけりゃわかんねーってばよ!」
「食ったからわかんだろーが! オレは去年、そのせいで酷ぇ目に遭ったんだからな!」
昨年のバレンタイン、キバはヒナタのチョコにサクラが手を加えたものを食べ、本当に酷い目にあったのである。
その不味さもさることながら毒かと思う程の薬効に、死ぬかと思った。
「な…なんだとっ!」
サクラのチョコをキバが食べた…という事に反応したのか、それとも食べて酷い目にあった…という所に反応したのか。
ナルトが更に意気込み言い返そうとした、その時。
「………ナルト…」
割って入ったのは、サイだった。

「ナルト。こういう、二人きりの時間を邪魔するのは、『野暮』…って言うそうだよ」

「は…?」
「ぁあ…?」
「え…っ!?」
「ワンッ!」
サイの言葉に、振り返ったナルトがぽかんとし、キバが訝しげな表情を浮かべ、ヒナタが驚いたような声を上げ、赤丸が自分も居るぞと主張する。
その中でサイの言わんとする事をいち早く理解したのは、ヒナタだった。
「あ…え…あ、あの、ち、違うの! キバくんとはそういうんじゃ…っ! チョ、チョコは義理チョコでっ! あの、」
「『慌てるのは怪しい』って本に書いてあったけど」
「ええっ?!」
いや、だから、ほ、ホントに違ってね? と、必死にサイの誤解を解こうとするヒナタだが、どうも解ってもらえない。
そしてそんな二人の遣り取りを、こちらもこちらでさっぱり解っていないキバとナルトが呆気に取られたような様子で見つめている。
ど…どうしよう……。
と、収拾のつかないこの現状にヒナタが困り狼狽え始めた――その時だった。
「……何をしている…」
「シ…シノくんっ!」
この場を収めてくれそうな救世主の登場に、ヒナタは思わず声を上げてしまっていた。
そして駆け寄り事情を説明すると、場の空気をすぐさま理解してくれて、ほっ、とする。

「………取り敢えず、キバ。紅先生が呼んでいた。行け」
「え…俺? でも、ここで待ち合わせじゃ…」
「いいから……行け…」
「…お………おぅ…」
言い掛けたキバにシノが詰め寄り、有無を言わせず退かせる。
もちろん赤丸も「行くぜ赤丸!」と言うキバに付いていき、走り去っていく。
本当は紅先生からの呼び出しなど無く、真っ赤な嘘なのだが、まあそうだと知ればキバのことだから紅先生に文句がてら事の次第を説明するだろう。
よく解んねぇけどこうこうこうなって、よく解んねぇけどシノが行けって……といった感じに。
そうすれば紅先生の方で理解してくれるはずだ。
そう考えてキバと赤丸を追い払ったシノは、次にサイへとターゲットを替え、狙いを定める。
「で、サイ。お前は少し付き合え」
「え?」
驚くサイにも詰め寄ると、シノは低い声で静かに諭した。
「……お前は空気を読み間違えた。何を間違えたか、教えてやるから付いて来い」
そして返事を聞かずに振り返り、今度はナルトに向かって言う。
「ナルト。お前はここに居ろ。何故なら……ヒナタがお前に用があるからだ」
「え…!?」
ナルトに向けられたシノの言葉に、驚いたのはヒナタだった。
それは予想外の出来事で、慌ててシノを見たヒナタに、シノもまたヒナタをじっと見据え返してくる。
そしてその眼差しに、ナルトに用があるのだろう…と全て見透かしたシノの意図を察して、狼狽えつつも……ヒナタは頷いた。
ナルトのために作ったチョコは、今年こそは渡そうと持ち歩いていた。
そんなヒナタにシノは微かに頷き返すと、では行くぞとサイを連れて行く。
その場に残されたナルトは、わけが分からないと言うようにシノとサイを見送っていたが、
「ナ…ナルトくん…!」
と言う聞き慣れた控え目な声――しかしどこか悲鳴にも近い声――を聞き、その声の主へと顔を向けた。




「………それで、僕は何を間違えたって言うんだい?」
シノに手首を捕らえられ連れてこられたサイは、もう良いだろうと言うように尋ねた。
するとシノは足を止め、そうだなと言うように手を放す。
いつものようにポケットに仕舞われるシノの手を目で追うサイ。
掴まれていた箇所はふと失った熱と感触に、少し物寂しさが残ったような気がした。
「……お前は…」
しかし不意に発せられたシノの声が、サイの意識をその言葉に向けさせる。
「キバとヒナタに気を遣おうとしたようだな」
「…………まあ…」
「お前のその心意気は買うが、二人はそういう間柄ではない。気を遣うのは良いが、間違った遣い方をすればそれは相手にとって迷惑にしかならない」
「…………」
「お前の間違いは、バレンタインに二人だけ……実際には赤丸も居たが…そういう状況を見ただけで早合点し誤解した上、要らぬ気を利かせようとしたことだ」
「………はぁ…」
「それに、ヒナタが慌てるのはいつものことだ。本を信じるのは良いが、真に受けて勘違いしては意味がない」
「…………なるほど」
チラと振り返ってみれば、大分離れたところに残してきたナルトとヒナタの姿が小さく見える。
「……ヒナタは、ナルトのことが好きなのかな…。だから、二人を残してきた……?」
シノの様子を窺えばシノも遠くの二人を見ていたが、サイの視線に気が付くと、向きを戻して再びゆっくりと歩き出した。
「その『好き』がどういう『好き』かは知らないが、毎年チョコレートを渡そうと思っては失敗しているようだ」
「どういう好き…って、異性として好きなんじゃないのかい? だから本命のチョコを渡そうとしてるんじゃ…」
「そうなのかもしれない。だが、そうでないのかもしれない」
「は…?」
「本命と義理チョコは、世間では明確に区分され格付けされているようだが、その違いは何だ」
シノと歩調を合わせてこちらもゆっくり歩き出したサイは、唐突に突き付けられた問題に少し驚いたが、感情的なことはともかく知識だけは十分に持っている。
「本命というのは、女の子が好きな男の子にその気持ちを伝えて告白するためのチョコレート。
対して義理チョコというのは、日頃お世話になっていたり付き合いのある人に渡すもの……だよね」
サイが答えると、シノは頷いた。しかし、「だが…」と話し始める。
「だが、ヒナタは別に『好きだ』と告白するために渡そうと思っているわけではないだろう」
「え…?」
「ヒナタの場合、ナルトに伝えたいのは『多大なる感謝の気持ち』だろうからな」
「それは…本命…なのかな。それとも義理…?」
「義理堅い本命……と言うべきか」
そう言うとシノは不意に立ち止まり、ふ、と遠くを見つめた。
サイも見てみれば、河川敷に数組のカップルが見える。


「……俺は、好きだという気持ちを相手にぶつける『本命』よりも、感謝の気持ちを込めた『義理』の方が、重要だと思うがな……」

色恋の話が付くからこそ、世間では盛り上がるのかも知れないが。
義理を本命の『ついで』のように扱ったり、仕方がないからあげると言うような習慣は好ましくない。
そんな気持ちで渡すのならば、渡さない方が余程マシだとシノは思う。


――――ついででも何でも、もらえるなら良いじゃねーか。どうせチョコはチョコなんだし。気持ちなんて入ってなくても、美味けりゃ良いだろ。


シノの主張を聞いた、キバの返答である。
それを思い出して、シノは高い襟の中で人知れず溜め息を漏らした。
渡す方も渡す方だがもらう方ももらう方だ。



「……それはともかく」
憂いを振り払うかのようにサイの方へと視線を向けたシノは、仕切り直した。
「気を遣うなら、気を付けろ。間違いや勘違いは誰でもするものだし、今回の事は教訓として、次はしっかりやれ」
そう言えば、サイは考え込むように口に手を当て、そして少し言い難そうにしてシノに尋ねてきた。
「それは……分かったけど。そうするためには…どうしたら良いのかな」
「…………」
「いや、本を読んである程度、人がどういう態度や反応を示したらどういう気持ちかとか、こういう気持ちの時はこういう言動をするとか、
そういう事は分かって来たんだけど……なかなか上手くいかなくて…。サクラやナルト曰く、僕は『空気が読めない』らしいんだけど……
空気なんて読めないもの、どうやって読めばいいんだろう」
「……………それは……」
サイに助言を求められたシノは、暫し考えた後、徐に口を開いた。
「……小説を読むことを奨める」
「小説…?」
「そうだ。お前は、知識を得ようとして実用書ばかり読んできたろう」
「………ああ、うん…確かに」
「実用的な知識を得ることは有効だが、応用を利かせるためにはそれだけでは不足だ。
『空気を読む』などという抽象的な言葉では分かり難いが、要するに、お前に足りないのは思い遣り…
つまり、『相手の立場に立って考える想像力』だ」
「……想像力…?」
「そう。そして想像力を鍛えるのに、小説を読むことは役に立つ。何故なら、登場人物全ての立場を把握し、それぞれの思惑を理解した上で読み進め、
更には行間まで読まなければならないからだ。それに、ストーリー性のあるものには『感情移入』することも可能だ」
「感情移入……というと、読み手側が主人公などの気持ちに同調したり同化したりするっていう……。へぇ…ホントにあるんだ、そんなこと」
「読み手側の感受性や、書き手の技量にも因るがな。………特に、恋愛感情や女心など、複雑な機微の理解には恋愛小説が良いらしい」
「………なるほど」
サイはいつの間にかメモ帳を取り出し、シノのアドバイスをメモしていた。
「……ちなみに、君のお奨めは何かあるかい?」
「………奨め…?」
僅かながらキラキラとした期待の眼差しをサイに向けられ、シノが困ったように眉根を寄せる。
「……俺はそれ程読んでいないので分からない」
「そうか…」
しかしサイが残念そうにほんの僅か向上した気を落とすと、シノは続けた。
「……しかし、今度詳しい知人に聞いておこう」
「え…本当に?」
「ああ。もし借りることができたら、貸してやる」
「それは有り難いな。頼むよ、シノ」
そう言ってにっこりと笑ったサイにシノも微かに気を緩める。
だがふと、サイが不思議そうな顔をしてシノの顔をまじまじと覗き込んできたため、シノの眉間の皺は一気に戻ってしまった。
「……何だ」
低い声で訝しげに問うシノ。
けれどサイは気にした様子もなく、やはり不思議そうな顔をして、
「君は笑わないよね」
と言った。
「………?」
「いや、感情を面に出さない忍は多いけど。それでよくチームメイトと上手くやれるなと思って」
サイは、感情も無いのに相手と上手くやるため、笑顔を作ってきた。
なのにシノは、感情はあるのに笑顔も表情も表さず、それでも上手くやれている。
それが、サイには不思議に思えたのだ。
「……別に上手くやれているわけではないが…」
シノはぼそりと呟いた。
現にそのせいでキバとはしょっちゅう衝突していたし、人とのコミュニケーションが上手くいかないことは多い。
しかしそれでもやってこられたのは、多分――。
「………お前も、空気を読めるようになれば分かる」
ヒナタやキバ、そして赤丸が、シノの空気を読んでくれるようになったからだろう。

「おーい、サイー!!」

遠くから、ナルトの呼ぶ声が聞こえてきた。
振り向けばこちらに駆けてくるナルトの姿が目に見える。
「……ヒナタは、ナルトにチョコを渡せたのかな…」
そんなナルトを見つめながら、サイは独り言のようにシノに言った。
「………さあな」
「…気にならないのかい?」
「チャンスは作った。あとはアイツ次第だ」
そう応えたシノに、ふぅん、と鼻を鳴らして目を眇めるサイ。
そしてナルトが到着する前に、もう一つ質問した。
「………君は今日、チョコもらったの」
「……………否」
問い掛けに眉間の皺を深めたシノは、サイの方を見て言った。
「鈍感な奴等のせいで貰い損ねた」
鈍感な奴等……とは多分、自分達のことなのだろう…と思う。
本当ならヒナタから貰えていたはずなんだよな、とサイは想像力をはたらかせて考えた。
そしてくすりと笑って、それならとチョコを一粒取り出す。

「お詫びと感謝の気持ちを込めて、君にあげるよ」

「………サイ…」

男からで悪いけど…と言って、シノに差し出すサイ。
すると、気のせいかも知れないが、シノが微かに笑ったような気がした。
が。

「……俺に毒味をさせようとしても、そうはいかない」

相変わらずの表情でその手には乗らん…と言ったシノに、サイは「あ…」と声を漏らした。

「バレたか」

困ったような笑みを浮かべて、サイはサクラからもらったチョコを箱に戻した。




鏡合わせのような現と現
どちらも夢のようで どちらも現実
くるくる回って行く中で景色を変える万華鏡は
しかし変わって行くのは鏡ではなく中の華
夢のような現の狭間で どのような絵空事を描くのか
それは きっと

己が次第―――。










数日後。
山中いのいちの下を訪ねたシノは、事情を話して『お奨めの本』の指南を受けていた。
「このシリーズは読みやすいし、初心者には良いかな! シビもチョウザも面白いってはまってたし!
あ、こっちのはね、奥が深くてちょっと難しいけど、これはシカクも読んでたから間違いなく良い物だよ!」
「…そう……ですか……」
少女漫画チックな主人公の絵が描かれた表紙の本に、妖艶な女の肢体が抽象的に描かれた表紙の本。
更には自来也筆のイチャイチャシリーズまで持ち出され、「18禁でなければなぁ…」と嘆かれる始末。
その後、ナルトやサイ、その他の人がチョコに当たったという話は聞かないため、多分、無事だったのだろう。
そして今日はもうバレンタインではないが、感謝の気持ちを込めて持ってきたチョコレートはいのいちによって歓喜と感涙をもって大事に受け取られた。
あとは、サイに奨める本さえ見つかれば良い……のだが。
シノはいのいちが他の本を探している間に、出された本を一冊手に取り開いてみた。
その顔は…超無表情。
とは言えなにも恋愛小説が嫌いなわけではなく、寧ろいのいちや、その影響を受けた父親の影響により好きな部類なのだが。
ただ、ちょっと。
ちょっとだけ。
コレをサイと貸し借りするのだと思うと、気が重くなるシノであった…。






――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

あとがき
それはお年頃ですもんね! 表面には微塵も出さずとも男同士で恋愛小説の貸し借りするのは、そりゃあちょっとは恥ずかしいですよ!(笑)
ってなわけで、『Kaleidoscope Youth~万華鏡青春時代~』略して『 K Y 』で した!!
車輪眼は関係無いですよ、念のため。。
で、今回書きたかったのは、
シノの説教とアドバイスを受け、小説を読むことを奨められるサイ(もう、サイはシノに弟子入りすれば良いよ!)
そしてサクラのチョコをシノに毒味させようとして失敗するサイ
です。
後は、恋愛小説好きないのいちさんとその影響で恋愛小説読むシビさんやチョウザさんを妄想して楽しみましたw
シビさんもやっぱり読む時超無表情なんだろうな…とか。
チョウザさんは意外と普通に「これ面白かったから読んでみなよ」って奥さんやチョウジにも奨めてたりして。
で、シカクさんはけっこう選り好みが激しくって、内容的には文学的なのが好きそう(ただし強い女性が出てくるなら取り敢えず読む)。
いのいちさんを中心にこぢんまりと、恋愛小説ブームが密かに脈々と続いてたら面白いな、なんてw
今回は他にも、
赤丸がシノ的役割(自分も居るぞ!と主張する)になってたり
昨年のアニナルおまけ(バレンタインの巻)を挿れてみたり
色々やっちゃいましたが。
一番書きたかったのはサイとシノです!
先日のアニナルおまけ(2010/02/11放送、ナルトに画を贈るサイの巻)もすっごい面白かったし。
天然サイ。やっぱりサイって面白い! と思います。。
そして彼は絶対シノとウマが合うと思うんだ。
二人で他人の入り込めない絶妙な世界を作り出してほしい。
それにきっとシノと一緒にいればサイも空気が読めるようになるよ!
なんたって、シノは空気で語る男だから!(笑)

では、長々と失礼致しました。最後の最後まで読んで下さりありがとうございます。
お話は甘さ控えめでお送りしましたが、皆様のバレンタインデーは甘く、ハッピーな一日となりますように!!












(10/2/14)